始めまして★(^u^)★本の紹介第一段です!!

★本日の1枚 "尻割れシーサー" ★


私は、某大学の大学3年生の猫村と言います。

卒業研究の一貫として、ブログで本を紹介しながら、アフィリエイトの実験をしようと思い、こちらに足を運びました!

 本は、主に漫画や小説などを読んでいますが、戯曲も結構好きです。5年程前には、舞台を見たいが為に沖縄から上京して、たくさんの舞台を観賞してきました!「アルジャーノンに花束を」 「カッコーの巣の上で」 「マクベス」など、多くの本からの舞台化作品を見ながらも、本からの素材を頼りに舞台を作っていくなどといった過程をみていくうちに、本の楽しさを知ることができました!!

 ここでは、楽しい本、泣ける本、スリルのある本などを紹介して、楽しいブログにしていきたいので、よろしくお願いします(^u^)


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第一回目に紹介する作品は、

「24人のビリーミリガン」でも有名なダニエル・キイスさんの

アルジャーノンに花束を

です。私が高校3年生の時、進路や将来に対して向き合う事ができずに無邪気なふりをして、現実逃避していた頃がありました。私の周りにはいつも友達がいて、毎日おちゃらけて楽しんでいるがどこか寂しい…とある先輩に相談をしたら、この本を読むように薦められました。


(ストーリー)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
32歳になっても幼児の知能しかないチャーリー。昼間はパン屋でこき使われ、夜は障害者センターで勉強の毎日。そんなある日、彼に夢のような話が舞い込む。大学の偉い先生が頭を良くしてくれるというのだ。人体実験候補を選ぶテストの日、彼は既に手術で知能が増大した白ネズミ、アルジャーノンと迷路ゲームの末、負けてしまう。チャーリーはアルジャーノンのようになりたいと懇願し、人類初の実験台に選ばれる。手術直後からあらゆる知識を詰め込まれ、“りこう”になったチャーリー。だが、新しい世界で彼が見たものは素晴らしいことばかりではなかった。パン屋の仲間が優しかった理由、家族が彼を見捨てたという事実、初めての愛の苦悩…全てが残酷に目の前に暴き出されていく。傷つき困惑しながらも彼のIQは既に189を超えていた。“はかせ”たちにも予測不可能な実験結果を自ら解くことを決意し、アルジャーノンと共に姿を消す。やがてアルジャーノンの異変に、チャーリーは自らの未来を知ることになる…。
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 知能は低くても純粋な心の持ち主だったアルジャーノンが、手術により優秀な頭脳を手に入れた時に見えた彼の周りの状況により、彼は次第に純粋さを失っていきます。

 毎日が楽しければ良いと、無邪気さを装い人脈を築いていった高校時代、先輩に薦められて読んだ時の感想は、だめ人間扱いされてた主人公チャーリーの手術以降の改進劇の面白さを感じたのと、転落していく姿に対しては人体実験の失敗した可愛そうな人と感じ、「波乱万丈な人だったんだねチャーリーは。」としか考えず、先輩のメッセージを受け取る事ができませんでした。

 それから、2年ほど前に東京の、今は閉館されている300人劇場で、劇団昴(すばる)によるこの作品の公演を鑑賞してから、りこうになりたいと日々勉強に励むチャーリーが ストラウス博士ら医師達によって人体実験として弄ばれてしまうという事実、障害者センターの教師であったアリスが、彼の頭脳に魅了される事で始まった恋愛、そして一番悲しい、パン屋の人々が「彼に優しかった理由」と言うのを理解できました。私は今ではその友人達とも、素の自分で付き合っていくようにしています、優しさをたやすくもらわないように…

 高い知能を手に入れただけでは幸せになれなかった彼の人生、解決できなかった人とのつながり…欲しいものを手に入れたからといって、それが幸せになると言う事ではないと、チャーリーの人体実験での結果が教えてくれます。

誰もが経験する、大人になって初めて理解してきたことを短い時間で経験していく彼の姿に、人の気持ちが簡単には切り替える事のできないもろさに世の中の歯車の悪さを実感しますが、この弱さもあってうまく行かない事もあるのが高い知能を持った人間の宿命なんだと、考えさせてくれる作品だと思います。

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劇団昴(すばる)公演、アルジャーノンに花束を 2005/6/9〜7/1)

http://www.bekkoame.ne.jp/~darts/